Ballpoint PenMarch.22nd.2008 |
MONT BLANC
小学生のとき初めて買ったBicのボールペンはフランス製だった。黄色のプラスチックボディで確か50円くらいだったと思う。ゼブラやセーラーの日本製もあったが、どちらにしても書いていてインクのボタ落ちがひどかった。それからというものは大人になってもペンにさほどの興味が湧くわけでなく必要に駆られたこともなく、その辺にあるもので十分役目を果たしてくれていた。
モンブランと出会ったきっかけは、初めてのパリから帰国する時、残ったフランを空港で使い切ろうとシャルル・ドゴールのターミナルに入っているステーショナリーのコーナーに立ち寄った時である。そして財布に残っていたフランでプラチナマイスターシュティックのボールペンを購入した。
写真の奥に見えているのがそのとき購入したボールペンで、今も太字用替芯を入れ愛用している。手前に見えるのはソリテールというモデル。ヨドバシの貯まったポイントを使い手に入れた。上部のカーボンが立体的に見えて、そういうのに弱い私の頭を射抜いた。スチール部分はステンレスで出来ているのでさほど高価なものではないようだ。中字用として使っている。加えてジャケットの胸ポケットに入れ持ち歩くのもこのペンにしている。
もはや、インクのボタ落ちなど心配する必要は無い。モンブランの筆記具だけでなくどこのを使おうが機能的に問題はないのだろう。ということでこれ以上ボールペンを増やす必然性も所有欲もない。
Macやメールのおかげで、字を書くという行為が1日のなかでほとんどない。それが良いことなのかどうかを判断するのは難しい。将来、日本文化あるいは書として残るのかも解らない。以前、ボールペンで字を書くこと自体怒られた時代もあった。MONT BLANC SHOPに入ってみると筆記具だけでなく時計や革製品、宝石、香水なども置いてある。マイスターの手になるモンブランの筆記具は、機能とデザインが融合した工芸品として名を連ねていくのだろうか。