MARCEL LASSANCEMarch.22nd.2008 |
MARCEL LASSANCE
着こなしそれはふれあいです。今日、たくさんの服が有りますが、それらは外観にこだわっているものばかりです。私は、色、ヴォリューム。素材を奥深くさがしもとめ、無秩序の中に着心地の良さを常に探求しています。そして、オーソドックスな素材で、新しい男性を表現することを心に描いています。カシミア、ツイード、麻、綿、と言った素材の中に今日のアクセントを織り込んで。
たった一つ私の好きなモードは、流行遅れしないモードです。マルセル ラサンス
マルセル・ラサンス氏のメッセージ
関空からエールフランスに搭乗してシャンパンを腹一杯飲みながら何度もでかけたパリだが、シャルル・ドゴール空港に到着した後、タクシーでサンジェルマンへ向かいプチホテルでチェックインを済ませると荷物をほどくのももどかしく、すぐコロンビエ通りにあるマルセル・ラサンスのお店へと直行する。家人は「まずサンジェルマン界隈の空気を吸い、順応したいのだ」という私の言葉に毎度のコトなのであきらめ顔で頷いている。
到着した日に私は買い物をしない。時差ぼけで思考回路が途切れているからだ。しかも寝不足と物欲の間でラサンス店で顔見知りのクリスティアンと英語でコミュニケートしないといけない。
このお店も、ショーウインドを視て気に入り彼の創る服のファンになったのだ。あるとき、クリスティアンが「日本にもマルセルラサンスのお店ができるよ」と教えてくれた。Shipsが代行するようで、担当者の名前を自分の名刺に書き入れ紹介してくれた。
以来、日本のマルセル・ラサンス店で私の名前を言えばスタッフが歓待してくれる。ところが残念なことに、東京と大阪にあったマルセル・ラサンスのオンリーショップは数年前閉鎖された。現在、Ships系のお店で少しばかりの取り扱いはあるようだ。
黒色のレザー・ブルゾン私のワードローブは、コート、ジャケット、シャツ、ブルゾンに至るまで、ほとんどがマルセル・ラサンスの服である。モーリス・ロネが着ていたようなシングル3つボタン、浅めのサイドベントのジャケットが特に好きだ。きっちりとしている風でどこかデザイン的遊びがある。しかも羽のように軽く高額な服ではないところがお気に入りの理由である。