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*Life with M-LEICA style*

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更新日 2010-11-06 | 作成日 2008-03-03

Leica-M4blackpaint

March.18th.2008

ライカM4ブラックペイント

1967年に発売されたM4は、ラピッドローディングや斜めに傾いた巻き戻しノブ、プラスティック製の指あてがついた折れ曲がったシャッターレバーにより、フィルムの装填、巻き戻し、巻き上げが素早くできるようになった。操作性を重視しながらもデザイン的にシンプルでスタイルが良いので、露出計が入ったM6、M7には基本的な箇所でM4の優れた部分を踏襲している。詳しく知りたければ、ライカ本がたくさん出版されているのでそれを参照すれば良い。
ここでは、M4ブラックペイントと私の狂想曲を聴かせたい。

m402.jpgmall03.jpg向かって左は愛機ライカM4ブラックペイント〜右はM4ブラッククロームM6、M6TTLのLHSA限定モデル。



28歳、恥ずかしくなるような若かりし頃、ライカM4を初めて手に入れた。必要性に駆られた理由ではない。仕事では4台のNikonF2が活躍していたが、どうしても欲しかった。そのM4はブラッククロームの未使用品で、手に入れてすぐシーベルでOHを施し、いつも持ち歩いた。その頃はまだ未使用が格安で存在していたのだ。気に入っていたが黒く塗られたM4を見てからというもの、何かに取り憑かれたように頭の中をM4ブラックペイントがぐるぐる回る。早速探して交換した。使うには程度がいい方だったが、アタリやキズがあり所々真鍮が出ている。私のM4はペイント部分がどんどん剥げ落ち、元は黒く塗られていたんだね。という状態になってしまった。NikonF2ではキズが勲章だったが「ライカに於いては、勲章より美が勝る」とそのうち思い込むようになる。

それからというもの、延々と財宝を探して旅をしているような状況だ。良さげな黒塗りのM4を見つけると、もう抵抗することさえできない。一時期は3台も所有していたこともあったが、コレクターではないので寂寥感をともないながらも、やはり2台は手放してしまった。
leicamp.jpg
右は現行品であるMPブラックペイント。ライカ・アラカルトでオーダーすれば巻き戻しノブをM4のように斜めに着けることも可能だが、シャッターレバーは金属製削り出しの現行モデルと同じものになる。ライカM4を長く使っていると、折れ曲がった巻き上げレバーの先っぽについているプラスチックの存在が指に優しい。

黒くペイントされたボディは冬場でも体温を持っているかのように温かい。
中身は金属であるのは間違いないのだが・・・。

学生時代に初めて買ったライツミノルタCLから現在に至るまで、ライカの存在感は私にとって、とても大きい。デジタル時代となった今でも1台の黒いM4が手元にある。

gry_Information.png Leica-M4blackpaint


Leica_RGB.jpg黒く塗られたライカM4ブラックペイントを知ってから、夜眠れないほどではないが、いつも頭の片隅に存在している。家人との約束事は覚えていなくても、手元にあるM4のコトは忘れない。ある時期、狂気に包まれ100万円を手にして上京したこともある。冷静と狂気の間を彷徨いながら、手に入れたり手放したりを繰り返す。今手元にあるM4は最期の1台と信念を持ちつつ所有している。シリアル番号#1286410。この個体は私の肉体が滅んでも次世代まで、否それ以上生き残り続けるだろう。
Macを使い写真のデジタル加工にも早くからチャレンジしているので、けっして新しいテクノロジーが嫌いなわけではない。いや嫌いというより早い物好きの私は大好きだとも言える。ああ、それなのに納得できない不条理のなかに居る。

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