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*Life with M-LEICA style*

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更新日 2010-11-06 | 作成日 2008-03-03

Summilux-M50mmf1.4/2nd

LEICA-M.Lens.

f1.4の明るさを持つライカの万能標準レンズ。

木村伊兵衛氏が好んで使っていたズミルックス-M50mmf1.4のレンズ。5群7枚のレンズ構成は以前から変わらないないが、シリアル番号#1844001から小さな変更が行われ新設計になったと言われている。若くしてライカにハマってしまった大学の後輩が新旧両方のクロームレンズと比較的新しい外観がブラッククロームに変わったものと3台持っていたのでリバーサルフィルムを使ってのテストをお願いした。結果は予想通り。新しくなるほどカラーバランスが良い。ライツ社は頻繁にレンズのコーティングを変更しているので外観が同じでも結果が違う場合が多い。設計が変わらなくてもガラス硝材が違うということもあるので中古でライカレンズを手に入れようとすれば、購入前に必ずテストが必要だ。

Black&White

Summilux-M50mmf1.4/2nd

2007年夏、ズミルックス-M50f1.4をいつものように「これが最期」と言い聞かせながら購入した。レンズ番号341万代、フードが組み込まれる前の後期球面ライツモデルである。コーティングは濃いパープル、最短撮影距離1m。F1.0の明るさを誇るノクティルクス-M50mmを持ってはいるが、やはり常用するには重い。

一見素直な面白みのないレンズに思われているのか人気が今ひとつで、探せば良い玉をそれなりの価格で手に入れることができる。後期モデルでコーティングも濃いので、カラーフィルムでのパフォーマンスが期待されるが、ここではまず、モノクロで撮った写真を載せてみた。

summilux5001m.jpg川端通り
私が生まれた側にあった上川端商店街通りは、博多リバレインや歌舞伎座などの大きな施設に立て替えられたが、キャナルシティへの通り道としても使われている下川端商店街は雰囲気を残しながら今でもある。お櫛田さまが近いし、懐かしいお店もたくさんあるのでこの通りにはよくでかけている。
この辺りは天神界隈とは違い、下町的生活感を感じることができる居心地良さがあり、海外からきて福岡に住む人たちに人気が高いのも頷ける。
絞りはF2.8、シャッター速度1/60で撮った写真。このような人がたくさん入る写真を撮るのは難しい。ファインダーを覗いて一瞬の調和を逃してはならない。またその調和する瞬間を呼吸一つ外すのもまた面白い。速写性はやはりライカの得意とするところだ。

summilux5001l.jpg川端どさんこ
レンジファインダーカメラの大きなメリット、シャッター音の小ささは、お店のなかでの一瞬の撮影にも力を発揮する。ここでは絞り解放、1/30秒でシャッターを切った。素直な描写。そしてなだらかにボケていっている。

Color

球面後期型シリアル番号#341万代である私のズミルックス-M50mmf1.4はレンズ設計としては古くても、カラーに対応したコーティングを施されているので色の再現性に何の問題もないようだ。トーンもよくでているし、コントラスト、シャープ感もいい塩梅だ。

愛用しているノクティルクス-M50mmf1.0がシリアル番号#311万代なので発色も同系である。ここではいろいろな条件で撮った写真を並べてみた。

summilux5002m4.jpgsummilux5002m7.jpgsummilux5002f.jpgsummilux5002r.jpg
summilux5km.jpgsummilux5ne.jpgsummilux5kp.jpgsummilux5002m3.jpg


いろいろな条件のもと、絞り解放からf8.0までを使い撮影した写真である。周辺光量の低下もなく、画面のすみに向かって光の点を引っ張ったような歪んだコマ収差や球面ズミルックス-M35mmf1.4を解放絞り近くで使った時のフレアやゴーストも現れていない。

発色にも何も問題を感じない。それどころかさわやかに感じられるくらいだ。コントラストも十分。それでいてズミクロンの大胆で強さを感じさせる描写力より柔らかい。

外観はそっけなく重厚性に乏しいが、能力はとても穏やかで間違いない描写をしてくれる。このところカラーで撮ることが多いうえ、よく使うノクティルクス50mmとズミルックス35mmの癖あり描写ではないナチュラルさがある意味、心地良い。その描写はズミクロン系より線が細く繊細でそして柔らかい。大胆さに欠けるし現行品ズミルックス-M50mmf1.4asphのように70cmまで近寄ることはできないが、日々日常レンズとして気に入っている。フィルターを使用するとすれば口径は43mmだが、ライツオリジナルの薄型E43uva13206でないとオリジナル金属フード12586を着けることができない。加えてこのフィルターはもはや新品では手に入れることはできない。

Example

summilux5002b.jpgnoc001ae.jpgsummilux5001ab.jpgsummilux5002p.jpg

花写真はすべてズミルックス-M50mm絞り解放で撮影。撮影最短距離は1mであるが、このところぎりぎりアップにして、ただバックがどか〜んとボケているより、ボケていても背景が解るような撮り方が好きだ。どのような環境のなかでその花が咲いているのか、そういうのがイメージできる方がいいと思っている。またもっと近寄りたければ、マクロレンズをつけた1眼レフを使えば済んでしまう。

花写真をみると明らかにノクティルクス50mmf1.0とは違い質感を残しながら柔らかくボケていっている。2線ボケもあまり感じないくらい自然だ。
f5.6に絞り込んで撮った「崎津天主堂」の写真を見るとシャープでありながら柔らかさも併せ持ち、繊細に再現されていると思う。

ライカM4ブラックペイントに着けたズミルックス-M50mmf1.4は今、いつも持って出るバッグの中に入っている。常用レンズとして、今、とても気に入っている1本なのだ。

gry_Information.png Summilux-M50mmf1.4/2nd


Leica_RGB.jpg購入したライカレンズのなかで最も素直なレンズ。アンリ・カルティエ=ブレッソンが橋のたもとで撮ったジャン・ポール−サルトルのポートレート写真が眼に焼き付いている。パイプを口にしてふっと気を抜いた瞬間。橋の奥へ向かい柔らかくボケていて、そのため浮かび上がったように見える彼の上半身。好きな写真の1枚である。カルティエ・ブレッソンといえばズミクロン50mmのイメージが強かったがズミルックス-M50mmf1.4を使い、この写真は撮影された。
ノクティルクス50mmf1.0があるからとある意味我慢していたが2007年夏、とうとう手に入れてしまった。

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